【Vol.2】輝きを放った育成の星~読売巨人軍松本哲也~

2017年11月1日、海の向こう側ではロサンゼルスドジャースとヒューストンアストロズが世界一をかけて激戦中・・・

 

ドジャースっていったらダルビッシュマエケンと日本人フィーバー。

グリエルの差別行動にダルビッシュ神対応・・・

アストロズに青木がいればそれはそれで面白かったのだが・・・

まさかのメッツで自由契約・・・

 

最近は野球少年に聞いても知ってるらしいぜ。

 

ホセアルトゥ―べ・・・

 

アストロズ小さな巨人

4年連続の200安打にホームラン20本以上をかっとばすリトルパワリスト。

そんでもって足も速いし、守備もうまい。

はっきり言って「グゥの音」もでないっす。

もちろんMVP候補だ。

 

YouTubeでアルトゥ―べの華麗な守備を見たときにある一人の選手を思い出した。

 

元祖「育成の星」松本哲也

2006年ドラフト育成3位で読売巨人軍に入団した山梨生まれのリトルベースボールマン。

あれは2009年の8月だ。

初めて球場で松本哲也を見たとき、あまりの小ささにびびった。

もしかしれ俺より小さいんじゃね。

バッターボックスに入るとまさかの天秤打法

粘って粘ってセンター前にポテンヒットしやがった。

 

感じた。

震えた。

こりゃ、すげぇヤツだって。

 

その年、松本は新人王を取った。

当時付き合っていた彼女も松本にメロメロだったぜ。

 

「一番好きな選手は松本。だってかわいいのに豪快にダイビングするんだもん・・・」

 

東京ドームで彼女がそう言い放ったときのあの気持ち。

 

「ライバルが松本だったらしゃあないな・・・」

 

あの年、松本哲也は全てのプロ野球ファンを魅了した。

女性ホルモンをくすぶり続けた。

ついでに日本生命はまさかのゆずをバックミュージックに松本哲也を全推しぶっこみCM。

 

かっけぇじゃん。

松本の代名詞は何といっても「ダイビングキャッチ」だ。

なにあの守備範囲・・・

とにかく1歩目が早い・・・

非力な自分が生き残るために大切なことは堅守だ。

 

大切なこと・・・???

いいや、あれは最強の武器だったね。

 

ただ、怪我に泣いた。

統一球にも泣いた。

 

2010年以降、度重なる怪我と若手の台頭で「育成の星」は徐々に出番を無くしていった。

一見華やかな世界だが、その内情はリアル弱肉強食のプロ野球界。

 

そして、最後の日はやってきた。

 

2017年10月11日、「育成の星」松本哲也引退。

 

まだ33歳だ。

 

あまりにも早い・・・

引退ニュースを見たとき、悲しさもあった。

でも、その悲しさは感謝に変わった。

だってさぁ、全ての育成選手に「夢」を与えたじゃん。

 

体が小さくてもできる。

ホームラン打てなくてもできる。

 

何よりも育成、支配下なんて関係ない。

誰よりも努力をして、小さなチャンスを掴めば誰でも活躍できる。

 

それがプロ野球界だ。

 

そういった意味では、松本哲也はプロ野球界に多大なる貢献をした。

今すぐ「ありがとう」と声を大にして言いたい。

 

2018年10月30日 松本哲也 読売巨人軍3軍外野総合コーチ就任。

 

適材適所とはよく言ったものだ。

 

ぴったりじゃねーか。

 

「第2の松本哲也の育成を頼みます・・・」なんてことは言わねぇぜ。

 

こちらが期待しているのは、松本のコピーじゃねぇ。

 

怪我で泣いた分、思いっきりコーチングしてくれよ。

 

元祖「育成の星」松本哲也。

ホームランバッターがスターティングメンバーに名を連ねた2009年の原巨人。

そんな中で小さく「2番センター松本哲也」は輝いていた。

小さな「星」だ。

引退したって「星屑」なんてにゃなりゃしない。

小さくてもいい。

空を見上げたらいつも輝き続けている「小さな星」だ。

 

松本哲也・・・

これからも輝き続けろ。